ご飯の香りがする.まもなく胎児が妻のお腹を蹴る.
朝食のときも昼食のときも夕食でも,ほとんど例外なく蹴る.
ご飯が好きなのだろうか?彼の主張をなんとなく感じる.
匂いをかいだ妻から何かのホルモンがへその緒を通じて流れ込んで,びっくりして暴れてるのかもしれない.
ぼくと妻が一緒に作った食事を,妻と胎児とぼくの三人でたべる.という感覚がすでにある.
お腹を蹴りがとても強いので,妻のお腹に小さな足形が出来る.
その足形と我々は指で会話をする.
日本の法律では,胎児には相続権もあるようだ.
さもありなん.-1歳児は存在する.
生まれる前の子供は,女性のお腹の中にだけ存在しており,外部にとっては不可知な存在だと思っていたよぼくは.